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2022/03/27 06:00
今回の内容は・・・
・上垣家のルヴァンのスコーン 〜おすそ分け4個セット〜
・春のタブレット 〜箱庭シリーズ〜
・コンフィチュール 1点
今回は、シェフ本人よりお品のご案内を。
< 上垣家のルヴァンのスコーンおすそ分け4個セット >
スコーンって簡単なようで実はすっごく難しいんです。(ちょっとなめてたね。汗)
自家用に作ることはあったスコーンですが、やり始めるととても奥が深くほぼ毎日スコーンを焼き続けました。
今回のスコーンはいつも朝ごはんにあったら良いなぁと思うようなものにしたくて小麦粉はドイツ産スペルトのオーガニックのものを牛乳は地元の低温殺菌、バターはベルギー産の発酵バター、砂糖は種子島のキビ糖、塩はフランス産カマルグの塩。
ベーキングパウダー(以下BP)は以前からアルミフリーのものを使っていたのですが、スコーンにするとBPの味がするのが気になっていたのです。
そこで今回のスコーンのために新しいものを探すことにしました。
色々調べてサンプルを取り寄せ、使って見るとやはりメーカーにより苦味が出にくいものがあることがわかりました。
ですが材料屋さんに聞くと、これが最小ロットで15kg入りしかないというのです。
うちだとBPなんて一回に十数グラムしか使わないし、15kgというと下手すれば孫の代まであるんじゃないかと思いましたが、良いスコーンを焼けるなら良いかーと仕入れました。
なのでこれから頑張って焼き菓子を作ります。笑
これでずーっと気になっていたベーキングパウダー問題が解決しました。
ルヴァン種は小麦粉と水のみで作る天然酵母ですが、今パネットーネにハマっている関係で1日3回毎日継ぎ足し、こねて酵母を育てています。
そのルヴァンを材料に使っています。(これに使っている小麦粉は国産のもの)
ルヴァンを入れる一番の理由はやはり乳酸発酵の香りが豊かになることに尽きると思っています。
発酵バターも同じく乳酸の香りで味わいに奥行きを出します。
ですがルヴァンを使うことで気をつけないといけない点もあります。
普通の生地なら考えなくて良いのですが、酵母を入れたスコーン生地は生きているので冷蔵庫に入れていても酵母が栄養を食べてどんどん膨らんできます。
その働きによりあるところまでは良い香りや味わいを出してくれますが、ピークを行き過ぎると生地の栄養の美味しい部分まで食べてしまうので、その手前のピークの状態で焼き上げる必要があります。
パンと同じくこね始めたら焼くまでは気にかけてあげないといけない、手のかかる子なのです。
ちなみにうちの家業が卵屋なのに娘が卵アレルギーのため卵フリースコーンとなっています。
また、シンプルなものなので生地をどの程度こねるかでも変わりますが、焼き温度や時間についてもシビアです。
スコーンあるあるの一つが『なんかパサパサ?』ではないでしょうか?
それも理想的な状態、外側の香ばしさと中はしっとりに仕上げる調整だけに数日かかってしまいました。
そんなこんなで無事スコーンの完成です。
焼き上がりをすぐ急速冷凍でお届けなので袋のまま常温で解凍。(おそらく30分から45分も室温にしておけば解凍されます)
急いでいる場合はレンジで20秒〜30秒くらいかな。
その後オーブントースターの予熱なしで2〜5分軽く温めてもらえば焼きたてのスコーンの状態を楽しめます。
シェフのオススメの食べ方→まずはそのまま、そのあとはお好みのコンフィチュールと一緒に。
< 選べるコンフィチュール >(ご注文時に以下より1点お選びください)
・デコポンとブラオレのコンフィチュール
いつもお世話になっている淡路島の山口さんのデコポン今回は無農薬と瀬戸田の能勢さんのブラッドオレンジのコンフィチュール
お二人とも可能な限り農薬の使用をせずに作られている柑橘農家さんです。
とても柑橘愛に溢れた方達です。
・りんごと杏仁、タヒチバニラのコンフィチュール
長野県の『きらめき』という品種。初めて知りましたが、中身までピンク色の綺麗な色。杏仁とタヒチバニラの甘い香りがりんごの爽やかさを引き出してくれます。
・穂のぼの農園のプルーンと自家農園のブルーベリーのコンフィチュール
同じ色の果物でバランスを取ってみました。残りわずか
・イチゴとルバーブ
うちの定番、自家農園シリーズです。農薬を使わず循環農法の畑で育てている果物たち。
・金柑のコンフィ
鹿児島県の清木場果樹園の完熟金柑
やっぱり完熟するまで木の上に置いておく味わいが好きです。
ゆっくり10日程度かけて炊いていきます。
< 春のタブレット 〜箱庭シリーズ〜 >
ルフルーヴ始まって以来のこれまで全くやったことのない、春らしいショコラを考えてみました。
お花見は好きですが桜を食べるのがあまり好きではないので、今回は大好きなイチゴを使ってみました。
昨年オリジナルのタブレット型を作り、タブレットの新作を作るのがブームのシェフです。
ボンボンとは違い、深さ15mmの型を作ったので、その厚みを生かし色々なフィリングを仕込んだりとアイディアをかたちにしている今日この頃です。
なので来年のバレンタインにはたくさん新作タブレットが紹介できると思います。
そして今回のタブレットはイチゴとベトナム産カカオ、エリタージュのカカオバターをオリジナルブレンドしたクーベルチュールにピスタチオと杏仁のクリスタリゼを石に見立て、ブロンテ産のピスタチオパウダーで新芽を表現しました。
王道の組み合わせですが、味わいも春らしく軽やかになっています。